読書感想「新版 リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは」
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自分自身が、「上から目線の指導助言」を「される」も「する」のも嫌というところがあるからかもしれないけれど、この本はとてもとても興味深く、そして、そのほとんどを納得しながら最後まで読めました。
本書では、「スキル」の獲得よりも、「スタイル」の獲得がこれからは大切といいます。 とはいっても、スタイルを線とすると、スキルは点なので、線にしていくためには、その集合体の元となるスキルの獲得も実は大切なわけです。だから、そこは「スキルありき」ではないということですね。これは、ここ数年の教育界にずらしてもよくわかる話です。「教育技術」にばかり注目した時代があり、その時は、極端なときは「目標」さえ無視されるときもありました。また、荒れる学級等々を目の当たりにしたときは、「いかにして静かに45分、自分の椅子に座ってくれるか」という方法ばかりを模索して進めてしまうときがあります。 本書では「スタイル」と聞くと、響きはいいですが、「スキル」のような明確な「できた」「できない」の判断がつけにくいので、曖昧になるといいます。その「曖昧」をなくすには、自己判断、分析をしての「一貫性」を保って接することが大切であるといい、自分の好き嫌い、得意不得意、ものごとに対する姿勢や態度を分析して、「身体が欲していること、好きなこと、ワクワクすることをまず優先的にスタイルに組み込むことが大切」といいます。このあたり、ここ数年、わたしの中でも腑に落ちてきているところです。 ここから発生した、おもしろい考え方が「VSSマネジメント」。これは、「VSSとは、Vision(ビジョン)・Story(ストーリー)・Scenario(シナリオ)の頭文字をとった言葉」という。このマネジメントの考え方は、いろいろと使えそうです。 理想としては、一人一人が主体的になると言うことは、究極的には「リーダー不在」であってもよいということにつながるわけで、このような考え方、立場をとる「リーダー」としては、この方の考えのように、(主体的な)フォロアーシップを育てる視点でリーダーシップをとっていくということが大切なのだと思います。なんだかね、頭が混乱する感じですけどね。
そうなると、今までのフォロアーを引っ張っていく「リーダー像」のようなものと、全く違った姿(リーダー)になるわけで、「リーダーシップ」像を過去と全く異なるものと考えていく必要があると思うのです。
と、自分の中では納得しています。